今日の給食【9月15日】

主食:コッペパン 主菜:鯛のハーブ焼き 汁物:じゃがいもの洋風煮 牛乳

9月15日の給食

今日のもぐもぐさん

 コロナで消費が落ち込んだ県内の水産物を推進する県の事業の一環で、鯛をいただくことができました。

 兵庫県で水揚げされた天然の鯛です。潮流の速い瀬戸内海・明石海峡に揉まれ育った鯛は、身が引き締まって美味しくなります。

 春先から初夏にかけて水揚げされる明石鯛はその鮮やかなピンク色から「桜鯛」と呼ばれ、お祝い事などに重宝されますが、鯛の本当の旬は秋から冬にかけてです。

 春に明石海峡に回遊し産卵を終えた鯛は、夏から秋にかけてエビやカニ、イカナゴなど瀬戸内海の豊富な餌を食べ、秋から冬に脂の乗った最高の状態を迎えます。体色が赤味が増すため、同じ時期に盛りを迎える紅葉になぞらえて「もみじ鯛」と呼ばれます。

鯛のハーブ焼き 鯛のハーブ焼き

 鯛の切り身にオリーブオイルを絡ませ、塩・胡椒・ガーリックパウダー・バジルを混ぜたものをまぶしました。

 一方お隣の釜では・・・。

調理場の様子

 とんでもない量のにんじん・玉ねぎ・じゃがいも・ウインナー・グリンピースの煮物を、ベテラン調理員さんが手際よく混ぜてくださっています。これだけの量のじゃがいもの煮物をつぶさず、火の通りを均等に仕上げられるのは、かなりの腕前です。

鯛のハーブ焼き

 鯛が焼けました!廊下にまで良い香りが広がります。香りだけでなく、『柔らかくて美味しい!』と味の方も子どもたちに大好評でした。

鯛の色の不思議.pdf [ 686 KB pdfファイル]

 出回っている鯛の8割近くは養殖された鯛です。魚は泳いでいる所を捕まえるのが基本なので、これはかなり高い数字です。のり類・かき類・ほたて・ぶり類・真鯛の5種類で、養殖全体の約8割を占めています。

 鯛が養殖に向いているのは、鯛が適する水温が20度から28度と広いことと、技術の進化により、天然の鯛の稚魚よりも養殖の鯛の稚魚の方が早く成長させることができるようになったからだそうです。

 今、スマート農業といって、水やりやビニールハウスの温度管理をスマホからできるようになっていますが、漁業にも同じ考え方が取り入れられてきています。エサを自動であげたり、カメラを通して水中の魚のエサの食いつきを見ることで、エサの量を調節できるようにもなっています。これによって、エサやりの労力がかなり軽減されます。また、魚の食いつきを数値化できれば、漁師さんの感に頼っていたエサの量を、誰でも効率的に決めることができるようになります。

 これからもずっと天然の魚が手に入ればいいですが、漁業でも高齢化や後継者不足が進んでいます。海洋汚染や地球温暖化の問題もあります。ICTを活用した養殖はこれからますます注目されていくのではないでしょうか。

 天然と養殖、どちらが良いかという話ではなく、子どもたちが大人になったときに、天然と養殖、どちらも選べるようにしておくのが、今の大人の責任ではないかと思います。自分たちのできる範囲で美しい海を壊さないように生活をするにはどうすればよいのか、子どもと一緒に考えてみていただければと思います。