子どもの命を守れ!!

 アレルゲンの食物を食べた、蜂に刺されたなどの理由で、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。それは学校において、決して万が一の出来事ではありません。いつでも起こりうることです。そのような事態が起こった時、命を救うために一番大切なことは、冷静に、かつ迅速にエピペンを打ち、救急車を要請し、病院に運ぶことです。

 そのためには担任だけで対応していたのでは間に合いません。職員が連携し、チームとして機能しなくてはいけません。そのためのシミュレーション研修を行いました。

研修

 まず前半は、養護教諭から最新の食物アレルギーの情報や、エピペンを打つ際にするべきこと、してはいけないことなどを座学で学びました。

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 続いてシミュレーション研修です。

 設定:給食中誤ってアレルゲンである食べ物を食べてしまった児童がおう吐し、ぐったりして意識が朦朧としている。

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 異変に気付いた担任が意識の確認をする。

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 担任は対象児童(以後A)から離れず、近くの児童にAのアレルギー情報が書いてあるアレルギーファイルを持って来させる。

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 続いて児童に隣のクラスの担任を呼びに行かせる。

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 他のクラスの児童は廊下に出て、隣のクラスの担任が来るのを待つ。

研修

 近くにいて呼ばれた教員、もしくはクラスの児童が職員室に事態を報告に行く。

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 Aを寝かせる。おう吐物が口に入っていれば顔を横に向かせる。意識が朦朧としていたら、頭に血液を送るために足をランドセルの高さ分くらい上げる。

研修

 隣の担任到着。Aのクラスの児童を自分のクラスに連れていき、すぐにAのクラスに戻る。担任の指示でAのランドセルからエピペンを持ってくる。

研修

 意識がないため、管理職の支持を待たずエピペンを打つ(アナフィラキシーを起こしてから5分以内の判断)。その後は児童の様子を見ながら、時刻を記録していく。

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 連絡を受けた職員室では、校長先生と職員が携帯とAEDを持って現場に直行。

 教頭先生は放送でフワラー体制(緊急時対応体制)を発令。

 フラワー体制により各学年の1組の担任が現場に直行。2組と3組の担任は児童管理。専科は職員室に直行。

研修

 校長先生とAEDが到着。校長先生が担任よりアレルギーファイルを受け取り、各職員に指示を出す。

研修

 職員室から救急車を要請。保護者に連絡。

研修

 各1組の担任が現場に到着。

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 Aの心肺蘇生をしたり、隣のクラスへ行き、情報収集や児童管理を行う。

研修

 救急隊員到着。状況を話し、使用後のエピペンと記録用紙、AEDなどを渡す。

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 保護者到着。A・保護者・担任・校長先生は救急車等で病院へ。

 フワラー体制の解除。他の児童の不安を和らげるため、教頭が校内放送で事情を説明。

 

 以上のような流れで研修を行いました。このような事態が起こらないに越したことはありませんが、しっかりと研修をしたことで、職員全員に子どもたちの命を守る力が確実に付きました。

研修

 研修後も、熱心にエピペンの使い方を勉強している姿が見られました。

 先生たちは、大切な子どもたちの命を守るために頑張っています!