13.デジタル・シティズンシップ教育の実践
  
講師 鳥取県情報モラルエデュケーター 今度 珠美 氏
● 日時 令和4年9月13日 火曜日13時30分から16時45分
場所 三木市立三木東中学校
 
「デジタル・シティズンシップ教育」とは、子どもたちがデジタル社会において「善き担い手」として参画できることを目指すものです。
その第一人者である今度先生をお迎えし、子どもたちに授業を行っていただいた後、これから必要になる情報活用能力についてお話しいただく講座がおこなわれました。
1 2
◇ 中学1年生2クラスに2時間にわけて授業を行っていただきました。
  最初の授業は「ネットいじめに対してどう行動するか」についてです。
 
  ネットいじめについての例文を読み、登場人物それぞれの視点から、
・なぜこのような行動をしたのか?
・他に行動できることはなかったか?
・するべき行動がとれなかった理由 について考えていきます。
3 4
 ◇ それぞれの意見を共有して、「自分」以外の立場に立って考えを深めます。  
   この時間では、「心情的なもの」に迫るのではなく「どう行動すべきであったか」という「行動規範」が示されました。
      先生より、 ネットいじめでは、「まわりで見ている人」と「行動する人」の2者があることについてお話しがあり、困った時の3つのステップとして「立ち止まる・考える・相談する」ことが子どもたちに伝えられました。
5 6
 
 ◇ 2時間目は「プライバシーについて」です。
   プライバシーとは何かを知り、どのように共有されることがあるのかを学びました。
   インターネットを使用することは便利な反面、自分が意図しないところで情報が共有されてしまうことがあることが説明されました。
   「プライバシー設定」をすることで情報を守ることができることや、「利用規約」「プライバシーポリシー」「クッキー」への理解も大切であることが伝えられました。   
     
 
 ◇ 授業の参観の後、「デジタル・シティズンシップ教育」の定義、「情報モラル教育」との相違点について詳しくお話がありました。
   実際に起こったSNSでのトラブルの事例が紹介され、改めてネット社会というものが公共性を持ったものであり、時には命に関る人それぞれの価値観が混在するものであるかを学びました。
   
   他者を尊重し、多様な考えを認めることはとても大切なスキルです。
 
   ICTの活用に対して「抑制」を強いるばかりではなく、子どもたち自身が考え、よい活用と管理ができる力が、デジタル社会に生きる子どもたちに必要であると学びました。