9.こどもの「今」を大切にした学校づくり
~桜丘中学校の実践を通じて考える~
  
●講師 世田谷区立桜丘中学校 元校長  西郷 孝彦 氏
●日時 令和4年8月19日 金曜日10時から11時30分
●場所 三木市立教育センター 大研修室
 
 「すべての子どもたちが3年間を幸せに過ごすこと」を最上位目標とした学校づくりを
実践された西郷先生をお招きし、ご講演いただきました。
 子どもの特性を理解し、一人一人を大切にした支援の実践についてたくさんのお話しを聞かせていただくことができました。
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◇ 校則をなくし、定期テストや宿題をなくすことで、どのような学校改善に繋がったのか、桜丘中学校の子どもたちの様子を動画でみせていただきました。
 
  行動を強制されない学校生活の中で、子どもたち一人一人が好きなことに打ち込み、教員も一緒に楽しんでいる様子が映し出されました。
  一番困っている子どもが楽しめる学校づくりを通して、生徒全員が安心して過ごすことができる環境になっていることがわかりました。
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◇ 「指導」ではなく「支援・伴走」、「こどもがかわる」のではなく「環境を整える」ことであるとお話しがありました。
   子どもの自殺、ヤングケアラー問題など見えないことへのアンテナを張り、子どもが育つ環境をつくること、「命を守る学校」に変えていくことが必要であるとお話しいただきました。
 
 
◇ 子どもの言うことを否定しないで寄り添うこと、能力ではなく努力を誉めることなど、非認知能力を育てる環境であることも大切であると感じました。
   ご紹介いただいた動画の中で、桜丘中学校で3年間を過ごした生徒たちが、
   「自由だからこそ自分で責任をもたなくてはいけない」
   「お互いの信頼関係があってこその自由」と話していたのが印象に残ります。
 
   校則をなくすことが目的ではなく、子どもたちの「今」を大切に寄り添い続けたお話しに、2学期への活力をいただくことができました。