6年生では、修学旅行に向けて平和学習に取り組んでいます。

 9月中旬には、地域の方に来ていただき、神戸大空襲やその頃の生活についてお話いただきました。着るものも食べる物もなく、田んぼを掘り返して

小さなお芋を食べていたこと、灯火管制で真っ暗な中、怖い思いをしていたということなど、色々なお話をしてくださいました。また、疎開先の学校で

いじめに合ったことや、「戦争に負ける」などと口にしたら運動場を走らされたことなど、聞いているだけで胸が痛くなるようなお話もありました。

ちょうど自分たちと同じくらいの年の頃のお話だったこともあり、子どもたちも胸に刺さるものがたくさんあったようです。

   

 また、9月下旬には近藤紘子さんをお招きし、広島の原爆について、そしてその後の生活の様子について詳しくお話いただきました。

近藤さんは生後8か月の時に被爆されました。その後、廃墟となった広島で被爆者の苦悩を肌で感じ、また、お父様を始め多くの救済活

動をされている人々との出会いの中で、戦争というものがいかに多くの人々を苦しめているのかを痛感されたそうです。紘子さんが10歳

のとき、エノラ・ゲイ号の乗組員だったロバート・ルイス副操縦士との出会いで、

紘子さんは『憎むべきは人ではなく、戦争そのものである。』ということに気づかれたそうです。

   

 リモートではありましたが、子どもたちの目を真っすぐに見て一生懸命語ってくださる姿に、紘子さんの平和への強い願い、そしてその願いを、

未来を創る子どもたちに伝えたいという熱い想いが痛いほど伝わってきました。子どもたちは紘子さんのお話を聞き、いかに平和が大切であるか、

戦争は絶対に許してはならないという思いを改めて強くしたようです。

 修学旅行では、加西市の鶉野飛行場跡地を見学しに行きます。これまでの平和学習で学んだことから、みんなで「平和の誓い」を考えました。

鶉野の地から特攻隊として命を懸けて飛び立っていかれた方々のご冥福をお祈りするとともに、二度と戦争のない平和な世界を創ることをみんな

で誓いたいと思っています。