9月22日(祝)は、吹奏楽部が、今年度初めてのステージとなる”Smile up Concert”を体育館でおこないました。

今年は、他の部活動と同様に、吹奏楽部にとっても、これまでに経験したことのないチャレンジの年になりました。

コンクール、音楽会、地域での出演機会が次々と中止になっていくなかで、感染拡大を防ぎながら、何とかみんなで演奏することを通して、音楽する喜び、達成感、そして感謝の気持ちを表すことができないか・・・。

さまざまなことを考慮し、今年は、体育館で身近な人、お世話になった人を招いてのコンサートを開こうということになりました。

コロナ対策をしながら初めてのコンサートの開催。

まずは、「明るい希望がもてる名前にしよう!」ということで、生徒たちが考えたコンサート名とテーマは・・・

Smile up Concert  ~ Our music is Hope ~ ・・・すてきなネーミングです。


そして、ポスターも1年生から3年生までがいっしょになってすてきなものを作りました。

 


コンサートを行うということは、コンクールや音楽会に参加するのと違い、準備から運営に至るまで、すべて自分たちで考えて、実行することになります。

これまでのコンクール参加のときように、曲の練習にほとんどすべてのエネルギーを注いでいたのとは違って、手作りの演奏会の準備は、心を配るべきところがいっぱいあって、なかなか大変!!

  

当日の進行の打ち合わせや練習、会場づくりの計画、プログラム作り、パート紹介などの企画、そして披露する曲の練習・・・いろいろありすぎて、なかなか肝心の曲練習をする時間がなくて困りました。


 

そうこう言っているうちに、いよいよ前日の会場準備、当日の最終準備を迎えました。

  

前日の夕方、「女子ばかり32人の部活でたくさんのイス並べするのは時間がかかるけど、無理をしてけがをしたら元も子もないので、安全に時間をかけてイス出しをやっていこう。」と話していたのですが、楽器を体育館に運び入れていると、男子卓球部員たちが、とても気持ちよくそして手際よくイスを出してくれました。これは本当に助かりました。おかげで、吹奏楽部員たちは、出されたイスをスムーズに並べることができました。どうもありがとうございます。

部員たちは、「3密」を避ける並べ方をあらかじめ考えていて、整然とかつ広々と客席を準備しました。

 

  

  

トイレ掃除、刷り上がったばかりのプログラム綴じ、プレゼンの準備、会場のメッセージボードへの記入・・・と、当日午後の開場寸前まで、準備に大忙しでした。

 

  

リハーサルの時間に、「記念写真を撮りましょう! いつもの年だと、コンクールの日に記念写真があったけど、今年はそれがなかったので、みんなの記念に…」と、おうちの方がわざわざ駆けつけてくださり、プロのカメラマンのように記念撮影。その後、コンサートが始まるまでに大急ぎで印刷して、コンサート後には、生徒たちの手には、記念写真が配られていました! ほんとうにありがとうございます。

 


13:00になりました! さあ、いよいよコンサートが始まります! 受付の3年生も最高に張り切っています。 

  

今回のコンサートは、感染対策の観点から、案内を出したのは、部員の保護者、2,3年生がお世話になった先輩たち、お世話になった先生方、そして本校教職員だけで、「当日70人くらい来ていただけるといいね。」と話していたのですが、受付を開始してみてびっくり。

家族みんなで来てくださったおうち、声をかけ合ってきてくれた先輩たち、なつかしい先生方、そしてたくさんの本校の教職員・・・と、まるで同窓会のよう。100脚用意したイスは足りなくなり、急きょ本校の職員と卒業生が追加してくれました。演奏位置でそれを見ていた部員たちは感激! 

13:30、今日に至るまでの思いと、感謝を込めた部長の石田さんのあいさつでコンサートが始まりました。



  

この日のプログラムは次のとおりです。
「アトラス~夢への地図~」
―パート紹介&曲当てクイズ/謎解きゲーム―
「海兵隊」    
「夜に駆ける」  
―お楽しみステージ― パーカッションアンサンブル、保護者ステージ、顧問による歌のステージ
「ピンク・レディー・メドレー」
「青と夏」(アンコール曲)

  

パート紹介&曲当てクイズ~ フルート、クラリネット、 サックス

 

  

パート紹介&曲当てクイズ~ トランペット、 ホルン、 トロンボーン&ユーフォニアム&チューバ

 

  

パート紹介~ パーカッション、  パーカッションアンサンブル「アンティーク・クロッシェ」

おうちの方が、コンサートを盛り上げようと、家族そろってフルート、パーカッションで力強い演奏を披露してくださいました。 すばらしい演奏でした!

 

  

2年生による「謎解き」コーナーは、難問ぞろいで、会場みんなで考え込みました。

昨年まで顧問だった武田先生も駆けつけてくださり、部員たちのラブコールに応えて指揮台に上がってくださいました。

 

    

アンコールが終わって、時計を見ると15:30をまわっていました。

「来ていただいた方にスマイルになっていただこう」とあれこれ考えたステージは、終わってみると2時間もたっていました。みなさん、長い時間お付き合いくださいましてほんとうにありがとうございました。


Smile up Concert ~ Our music is Hope ~ をスローガンに、音楽ができる喜びと感謝を音楽を通してみなさんへ…と願って開催したコンサートでしたが、演奏会が終わって改めた感じたことは、わたしたちのことを、いかにたくさんの方たちが心にとめていてくださり、支えてくださっているのかということです。

「スマイルと希望をみなさんへ」と願っていたのですが、「スマイルと希望をみなさんから」たくさんいただきました。

これは、きっといつまでも忘れない思い出として残り続けることと思います。

演奏会に足を運んでくださったみなさま、いろいろとお手伝いいただいたみなさま、ほんとうに心からありがとうございました。

 


 

これまで経験したことのない困難のなかを歩んでいる2020年ですが、生徒たちは、演奏会を通して、今年でしか経験しえないみんなで協力してマイナスをプラスにすることの大切さ、一つの目的に向かって力を合わせて作り上げていくことの喜び、そして何よりも、自分たちが多くの人たちの役に立とうとしたときに、気がつけばより多くの人たちに覚えられていて有形無形に支えられていることを経験できたのではないかと感じています。

これも、いつも本校吹奏楽部に心をとめ、時間を割き、足を運んでくださった皆様のご厚情あってのことと、この場をお借りして御礼申し上げます。

今後とも、音楽を通してともに成長し合うこと支え合うことを大切にして活動してまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。  (吹奏楽部顧問 山本・佐藤)